薊畑

Thistleのブログ

パ高会2020開催記

第3回パソコン力を高めるの会が終了してもうすぐ2週間が経ちます。

景品で貰った菓子類もあらかた食べてしまったので、そろそろまとめを書いてみることにしました。

はじめに

この記事は、パ高会の運営としての感想・参加者としての感想が混ざったものになります。
次期運営の方々が読んで為になる情報もあるとは思いますが、雑多な文章を書き連ねる予定なので、そういう情報を得たい方は流し読みすることをお勧めします。
何分準備期間が長かったものですから、流れの分かりやすさを確保するために時系列順に書いていこうと思います。
これはあくまで私の記事であるため、主な内容は運営の方針決め全般と場所決め、感染対策についてになります。コンテスト運営やレク運営、会計作業についてなどが知りたい場合は、それぞれの担当者を恐喝して記事を書かせてください。

2019年12月

パ研合宿2020と題したDiscordサーバーがMencottonによって開設された。
前回の合宿が終わって割とすぐだったと思う。
前任の合宿運営責任者である双子をサーバーに招待し、前回の運営で具体的に何をやったかを書いてもらうことにした。
そして、パ研合宿2020運営陣は長い眠りにつくことになる…

2020年3月

双子がマニュアルを書き上げた。お疲れさまでした~2020

2020年10月

双子マニュアルによると、大体4か月前には準備を始めないといけないとなっていて、この時はもはや3か月前であったが、誰も準備を始める気配はなかった。
そう、誰もやる気がないのである……!(ここに漫画が入る)
ただ、全員が忘れたわけではなく、合宿をどうするかについてや、レクについて散発的な議論が起こったり起こらなかったりしていた。
例えば、本当にできるのかや、できるにしてもどういう形態で行うのかについてだ。
この頃にはコロナ禍で合宿が行えるのかが不透明になってきており、オンライン開催が現実性を帯びてきて、実質柿蝉みたいな感じになるのかと危惧されたが、日帰りが提案されたことにより現地開催はかろうじて守られることとなった。(これ提案したの私なんですよね。ドヤァ)

2020年11月

あまりにも遅い準備進行に、defineがこのままではまずいと気が付く。ここに思い至るとは流石黄コーダーと運営の誰もが思ったことであろう。着眼点が違う。 ……と思ったら鯖にいないだけだったらしい。履歴を読み返した。なぜ招待を忘れられていたのだろうか。
飛び入り参加を決めたdefineであったが、黄色コーダーとして培った能力を遺憾なく発揮し、スプレッドシートを用意し、何をいつまでに決めるかという事柄を整理した。この働きには運営が一人の例外もなく目を見張ったことであろう。発想力が違う。
8か月間も放置された原因が総責任者の不在にあると思ったので、責任者を立てることを目論み、defineかkaageに押し付けようとしたら、拒否された。それはそうだなと思った。

ここで少し脱線するが、筑駒、特にパ研に置いて物事を進めるために必要なのは絶対的な責任者だと思っている。社会一般にも言えるのかもしれないが、それは社会一般の事情を知らないためここでは筑駒に限った。
パ研で責任者が立たない場合、物事がどうやって進むかというと、以下のとおりである。

  • まず、誰かやる気がある人が、みんなでこれを決めましょうという。
  • 一同賛成。
  • それから2か月が経った…
  • 立ち消えになる。

これは少し誇張した事例であるが、大体はこんなものだろうと思う。こうなっていない場合は、「誰かやる気がある人」が実質的な責任者となって、なんとなく全体を引っ張っていることが多い。
こうなる理由は、「他の人がやるだろう」とみんな思っていることにあると思う。少なくとも私は他の人がやってくれるだろうと思っている。若しくは、全体で決めようと思っている中で一人だけ意見を言いすぎることを躊躇うために議論が滞っていることが原因にあるのかもしれない。もしかしたら一人で意見を言うとなあなあで「誰かやる気がある人」扱いされることを恐れているのかもしれない。
そこは定かではないが、結局何が言いたいかというと責任者を立てればよいということである。
誰もがリーダーになることを面倒くさがって結局進まないのであれば、リーダーを立ててしまえば吹っ切れて事が進む。
なお、ここでのリーダーとは場のまとめ役ではなく全ての決定権を持つ人を言う。つまり、総理大臣ではなく王ということだ。周りの意見を聞いたり議論を待ったりしていると話が進まないから、強権を発動して強引にでも進める必要がある。民主主義の出る幕はない。

ただ、これには一つ問題点がある。責任者がすべての責任を負うことになると、精神的な負荷がかかるということだ。失敗したら全てとはいかなくても自分の責任になるのだから当然である。 この場合は配慮が必要であろう。

結局全列挙が運営リーダーをすることになり、この日からパ研合宿2020の運営は本格的に動くことになった。
文化祭直前期にも関わらず押し付けたみたいな感じになってしまい多少申し訳なく感じていたかもしれない。感じていなかったかもしれない。真相は闇の中だ。

さて、全列挙リーダーは最初に参加者の概算から始めた。
開成と筑駒の双方でアンケートを取り、大体何人程度の参加者が来るかによって、開催の規模を決定しようとしたのだ。

その結果、KCLCからは10人程度、パ研からは30人程度の参加者が期待できることが分かった。
KCLCからはオンラインだと参加するといった人が5名程度いたが、運営の主体がパ研だからか完全に見なかったことにされていた気がする。それでいいのかMencotton。
5名のためにオンラインにすることはなかったとは思うが、もう少し関心を持ってもよかったかもしれない。

このあたりでdefineが決めようとしていたことは完全に忘れられていたと思う。パ研合宿の目的についてだ。
正直どういった形式の開催に持っていくかに全く関係しない気しかしなかったからスルーしていたが、今考えれば目的によって開催形式を変えることもできたかもしれない。
パ高会2020は、「みんなで集まってイベントを開く」的楽しさを目的としたイベント運営がなされていたが、「みんなで籠って競プロをする」的楽しさを目指すのであれば、運営+老人だけでどこかの宿泊施設に集まって籠って競プロをすることも可能だったかもしれない。
たらればを言うことにあまり意味はないが、この段階でその方面を検討もせずに切り捨ててしまったのは反省点の一つだと思う。

さて、人数が分かったところで、日程の検討を始めた。
最初に提案されたのは12/28,29あたりであった。
去年の合宿がクリスマスに被っていたから、それに合わせた形だ。少しずらしたことにより、去年は奇跡的に回避できたクリぼっちが今年は例年通り無慈悲にも襲い掛かってくるということが決定的となってしまった。

ここで運営リーダーである全列挙の日程が空いていないことが発覚、空いている日時である1/6,7に移すことが決定した。
7日は都合がつかなかったが、トラブルがあり現地にいる必要があるとすれば1日目だし、1日目の開会宣言の時にいれば最低限の格好はつくだろうという判断がなされた結果だ。

このあたりで、パ研の悪しき風習である「誰もやらないのである!」がまた気配を見せ始めた。define謹製SpreadSheetが完全に無視されていたのだ。
よって、「責任者決めないと立ち消える」の法則にしたがい、責任者を立てることにした。この場で決められた責任者は以下のようになる。
誰もやらないので仕方ないとは思ってたが、自ら運営長を降りたのにこれを決め始めたのは出しゃばっているなと思った。ただ、誰もやらないので仕方ない。

  • 運営リーダー兼招待者、スケジュール決め 全列挙
  • 場所決め Thistle
  • コンテスト運営 kaage
  • レク運営 define
  • 講演 mencotton
  • LT/体験企画 autumn_eel or capra314cabra

こういう決め方をしたのには特に理由がない。正確に言うと私と全列挙以外は理由がない。
全列挙に招待者決めとスケジュール決めを割り当てたのは、運営長が行うのが一番都合がよいと考えたからだ。スケジュールは会の運営全体に大きな影響を及ぼすし、招待者はリーダー以外が決めることに筋が通らない気がした。気がしただけなのでもしかしたら通るのかもしれない。
私に場所決めを割り当てたのは、これも会の運営全体に大きな影響を及ぼすからだ。他の部門に与える影響はそこまででもないとは言え、失敗をしたら全てが水の泡となってしまう。
責任者を押し付けようとしていた人間の台詞とは思えないが、外部(公的機関や企業)との連絡を頻繁にとることが予想され、完璧に近い仕事をこなさないといけないこの仕事を中3に任せるのはいささか荷が重いかと思った。
kaageとdefineにコンテストとレクを割り当てたのは、この2人がコンテストとレクに関して活発な発言をしていたからだ。「やる気のありそうな人」だったからということもできる。この2人の内の割り当てを決めたのは完全に適当だ。強いて言うならなんかそういうイメージがあった。逆でもよかったかもしれない。
コンテスト運営に関して、kaageは最終問題で何かしらやらかす運命にある気がする。ここら辺の判断にもう少し慎重さがあったほうがいいかもしれない。スライドなし発表が最近堂に入ってきたことを考えると、もしかしたら最終問題もこのまま上達するのかもしれないが。

話はあまり変わらないが、この割り当て、つまり高2で土台固めを行い下級生が個々の企画を行うという運営形態はかなり最適解に近いと思う。
高2はパ研執行部の中でも一番仕事遂行能力が高いと思われるし、最後だからという理由である程度の責任感もあることだろう。だから失敗したら取り返しのつかない作業は高2が行うのが理にかなっている。また、下級生はこれから運営を担う身であり、kaageのスライドなし発表が最初は失敗しかしていなかったことからわかる通り、人はだれしも練習が必要である。失敗してもある程度収拾がつけられる個々の企画の担当を任せ、経験を積ませて次回以降の運営での土台固めに回ってもらうことで、恒久的に安定した運営を提供することができるだろう。

ここら辺の時点で、コンテストをどこで開くかを考え始めていたと思う。当初はyukicoderさんでの開催を考えていた。技術室奥プロコンの開催もyukicoderだったため、その御縁もあった。
HackerRankは操作性が余りにも○○(ここに不適切発言が入る)だったために却下された。

さて、この時点で4800文字程度書いてしまっている。少し長めのネット小説1話分といったところだろうか。お付き合いいただき誠にありがとうございます。でもまだまだ続きます。
先ほど書いたように、私の主な役割は場所決めである。学校との交渉をするうちに気が付いたら運営長になってしまっていたが、基本的に場所決めとそれに付随する仕事以外はする気がなかった。
そしてお気づきのように、ここまでで場所に関係する話は一切出てきていない。つまり、ここからが本番ということだ……キャー(怪談風に

ようやく本番である合宿運営:場所決め編である。
その始まりは、本校技術科教諭、通称場数の準備室に突撃するところから始まった。
当初の突撃の目的は、合宿の開催形態の大まかな説明であり、あくまでも報告であったが、前日くらいに学校開催を思いついたため、結果として場所関係の相談も始まることになった。

ここで脱線をして、パ研合宿を開くために必要だった建前の話をしよう。これは来年以降の運営が理解している必要のある話であり、これが分かっていないと場数に「(。´・ω・)ん?」という顔をされることだろう。されないかもしれない。もしくは……されないかもしれない。
パ高会2020の運営は、執拗に「パ高会」という名称にこだわっていた。某君はあまりこだわらなかったためコンテスト名称はパ研合宿になっているが。ゴロがいいから仕方ないね。 これはなぜかというと、パ研が開催主体ではいけないからだ。パ研、つまり筑駒パソコン部が主催となると、これは学校の管轄の話になる。学校の管轄で外部の辺鄙なところでイベント開催をするわけにはいかないから、結果として会の運営に制約が生じ、支障が出ることになる。また、部として開くのであれば、これは学校の生徒部の管轄になる。某掃除は無限の人(最近受けてると思って連発している傾向にある気がする)の管轄だ。文実が定期的に準備室に呼び出され、男2人1つの部屋…何も起こらないはずがなく…!をしていたことからわかる通り、生徒部は新型コロナウイルスに対して非常に警戒心が強い。
ただでさえ外部で開くことを許可されない可能性が高いにもかかわらず、これに新型コロナとかいうものが加わってしまえば、もう開催は絶望的だと言わざるを得ないだろう。
だから、会を開くのはパ研であってはならない、実質的にはパ研だろうが、そうであってはならないのだ。だから、パソコン力を高める会とかいう口に出すと非常にいたたまれなくなる、略すとパ高会とかいうどこかの暴力団みたいな名前になる負の遺産を名乗り続ける必要があったのだ。
途中で、KCLCに運営長を1人追加で出してもらったのもこれが原因だ。筑駒2人、開成1人だと、露骨に筑駒が強く見えるようになり、建前が弱くなる。また、何かあったときに「一度持ち帰って開成と相談します」が使えなくなる。

ただ、パ研ではなくパ高会と名乗ることにはリスクもある。何かあったときに学校が盾となることができないということだ。
何か生徒だけで解決できないような問題があったときに、学校側が介入して保護することができない。パ高会を名乗るということは、何かあったときに学校の助けを乞うことはしません、という意思表明ともいえる。(今回は、何か問題があったときに相談するかもしれません、という風に布石は打っていたが)

脱線終わり。最初の学校との交渉について。
最初の交渉は、話を合わせる程度の内容しかなかった。開催の報告と、学校開催をする場合の大まかな状況を聞き、その場はいったん解散となった。
この時点では、学校開催の勝率は大体40%ということだった。
なぜ学校で開催する話が出てきたかというと、学校開催は外部に比べてもメリットが大きいからである。外部で開いた場合、感染対策が面倒くさかったり、場所取りに成人が必要になる可能性があったり(外部の人に責任を取らせるのは無理そう)、何かあったときに会場が使えなくなる可能性があったり、金がかかったり、その他もろもろの問題点があった。

次の学校との交渉の間に行ったことは、外部の会場を調べておくことだ。学校との交渉が決裂した場合、外部の会場を確保しておかないとどうしようもなくなってしまう。
最初は渋谷辺りで貸会議室を借りようと考えていたのだが、会議室のレンタル料金が高かったこと、定員が大きい会議室を借りることが難しかったことから挫折した。そんな折に思い出したのがたまにイベントとして使われていた公民館で、これを借りようと思いついた。

まず最寄りの区役所に行き、公民館を借りるときの具体的な手引きと、現在のレンタル状況について聞いた。
基本的に公民館を借りるときは直接会館に電話をするか、区が用意している予約サービスを使えばよいとのことだった。
他にもいろいろ聞いたので、実際に予約したときの知見も併せて簡単にまとめておく。

  • 料金は基本的に安い。1日フルで借りて1万を切るところも珍しくはない。キャンセル料は比較的良心的で、1,2週間以降で発生なところが多い。
  • 未成年だけでの使用は可能。会館によってまちまちかもしれないが、区で統合的に決めているということはないらしい。
  • 基本的に予約は1か月前から始まる。事前に審査の必要な団体登録をしておくことにより、予約を2か月前からすることが可能になる。
  • 予約は結構埋まる。特に今回のように1日丸ごと使いたいという場合は、2日連続で空いているというのはかなり奇跡的な状況だから早めに予約をしたほうが良い。
  • コロナ禍の最中だから、食事ができないところとできるところがある。全体でできない場合と、別に可能だけど食事目的の利用はダメな場合、全然大丈夫なところの3種類があった。これは区によって違う。
  • たまに収容人数の半分、1/3までしか入れられないところがある。

こんな感じだろうか。これを踏まえたうえで、各区の公民館を調べてみた。 どこにどんな公民館があるかは、「○○区 施設予約サービス」で検索すると出てくる。これってトリビアになりませんか?
この施設予約サービス、区によって使い勝手が全く違う。
一番使いやすかったのは世田谷区だった。UIデザインがわかりやすく、施設の収容人数を条件に入れて検索ができたりした。
使いづらいものは本当に使いづらく、収容人数を検索条件に入れられないのはもちろん、収容人数がどこにも載っていないから別タブで検索しないといけなかったり、UIが死ぬほど使いづらかったりした。 一番使いづらいのがどこかは覚えていないが、一番インパクトが強かったのは中野区であった。
衝撃的だったのは施設の使用目的を入力する欄だ。選択肢が余りにも多く、フラッグフット、スポーツ吹き矢、レーザーライフル(ガンダムではない)などの聞いたたことのないようなマイナースポーツはもちろん、「目的外使用」なる目的まで書かれていた。目的外使用が目的とはどういうことなのだろうか。

次に区を色々見て、定員100名以上くらいの場所をピックアップしておいた。

さて、施設予約の話が終わり、キリのいいところで私がこういったイベントを運営するときに考えることについて紹介しようと思う。最初に断っておくと、これはあくまで私が私の思考過程で有効だと思ったことであり、万人に有効だとは毛頭思っていない。あくまでも参考程度に、自分のやり方を確立してほしい、というのがこの小企画の趣旨である。
本題に移ると、私はイベントを企画するとき、まず当日の様子を想像しそれに必要なものを用意する、という風に考えることが多い。ろくろを回す言い方をすると、「ビジョンを持ってから」とかいう風になるだろうか。例えば、今回の場合はまずスケジュールを大雑把に考え、そのイベントをするのに必要な会場の設備を考え、そこからどういう風な準備をするかを考えた。
こうする理由は、必要な作業を全列挙するときにこうするのが一番やりやすいと思うからである。
当日の様子を想像する、というところはその企画の目的を考えるところに相当する。今回の企画では目的を考えるパートを飛ばしてしまっていたが、本来であればここでどういった企画にするかを考える。目的と様子を決定した後で、それを実現する手段を構築する。最終的に必要なものはわかっているのだから、そこに至る道を考えるのはそれほど難しいことではない。
ここで、実行可能な手段から考える、つまりとりあえずできそうな準備から進めることにすると、最終的な目的の可能性を狭めることになる。もちろん、予算ややる気が足りないときにはこういった手法をとることも有効ではあるだろうが、ある程度の余裕がある場合にはこの順序で企画を行うのが良いだろうと思っている。

2020年12月

2回目の学校との交渉では、企画書を持って行って話を聞いた。先生が管理職(あの先生の独自の呼び方。副校長といえばいいのに)の面々にその企画書を持っていき、感触を聞いたところ割と大丈夫そうということになった。
この時点で学校開催はどういう形態になるかというと、OSで会を開き、昼食時には教室を別で借りる感じである。また、時間は9時5時になりそうだった。これだと時間が足りないので、3日間開催が検討されたりもした。
ただ、開成から顧問を呼ぶ必要があり、これが呼べない場合は書類作業が猛烈に大変なことになるから厳しい、ということだった。

3回目の交渉では、開成との顧問との連絡結果の共有などを行った。
ここで、都合がつかないため顧問を筑駒に呼ぶことはできず、開成は1/10,11に文化祭を開くため、開成に行くこともできない。
これでも何とかすることにすると、日程を早める、ばらけさせるといった対策を行う必要が出てきた。

ここらへんで、学校開催が怪しくなってくる。そもそも学校だと時間を縮める必要があり、それに加えて日程をばらけさせるとなると、それはもはや合宿としての楽しさの大部分が瀕死になっている。学校で開催しないときに発生しうるリスクというものが暴力沙汰とかだけであり、思ったよりもおきなさそうだったことも関係している。

そこまで執拗にリスクを避けて守りに入ってまで開催をする意味があるのか?ということになる。学生の特権として、何かがあって失敗したときにもある程度は少年法が守ってくれる。成人した後に失敗をしたら詰む可能性があるが、まだ学生の内なら失敗をしてもそこまで大変なことになることはないだろう。ダメだったら怒られればいいという話である。外部の有志開催だと怒ってくれる人がいないことが問題なわけだが、そこはダメだった時に考えればいい。だいぶ投げやりな話だが、合宿の楽しさをリスクより優先した結果だ。

さて、こういった理由で開催場所は外部になった。
決定してすぐに学校側にそのことを報告し、その日のうちに会場の予約をするために現地に行った。

会場では会場のコンセントの位置や、部屋の大体の大きさ、その他もろもろの後で必要になりそうな情報を集めた。二度も荻窪くんだりまで行きたくなかったからである。
参考のために書いておくと、ここで集めた情報は以下のようになる。

  • 予約することのできる時間、料金
  • 最大人数
  • 部屋の寸法(iPhoneには測量アプリが入っているため、それを使った)
  • 部屋のいすと机の個数
  • コンセントの位置と、同時に充電できるPCの最大の数
  • 会場から借りられる物資(プロジェクター、スクリーン、ホワボ、マーカー、体温計、マイク)
  • 部屋がうるさくなることはあるか。 隣の部屋でオーケストラみたいな
  • 唐突に使えなくなる可能性はあるか
  • 今後必要になる書類はあるか
  • いつ料金を払えばいいのか
  • トイレの場所と、水道の個数とか
  • 空調設備がどうなっているか
  • 食事をすることは可能か

また、同日に保健室に行って感染対策として必要になりそうなことを聞いた。
基本的に手洗いをさせて、他の人のものを触らせず、換気をして、マスクをつけていればいいという話だった。

少し脱線するが、ここで下見に行った時の交通費は申請すれば経費として落ちたのだろうか。それほど高い金額だったわけでもないから別にいいのではあるが、貰えるものは貰っておいたほうが良かったかもしれない。

というわけで、これで場所取りが完了した。
終了日時は12月11日だった。開催までは20日ちょいあったため、かなり余裕をもって終了したことになる。

これ以降行った作業は、ほぼ12月後半に行った名札の作成だけである。
そのほかの経理作業はほとんど全列挙がこなしてくれていた。

名札は、自己紹介カードがほとんどその意味をなしていなかったから作った。あれはdefineが最初に幼児期の写真を張り付けたところから始まったと思う。面白かったからいいけど。
小話として、12月31日の締め切り直前にDiscordを開いたらDMの通知がかつて類を見ない感じで来ていて軽く引いた。

2021年1月6日

前日の深夜までpenguinmanとかがコンテスト準備をしていたが、Testerをしなかったので仕事が早く終わり、高みの見物をしていた。(ごめんなさい)
当日は運営陣は9時ジャストに会場につくように駅集合、そこから歩いて会場に向かった。
料金を払った後、机を拭いて準備を整えた。
開会式の最中に、体温を測って回っていた。最初に測るのを忘れていたためだ。この時に、感染対策についての話をすれば手洗いとかがもっとスムーズに進んだと思う。反省。(あと抱き着かないでとか。まさか運営が抱き着いたりしているとは思わなかった…)
それ以降は特に書くことがない。参加者としての記憶が曖昧過ぎて何も覚えていない。
覚えていることだけを断片的に書くと、まずSpeedRunは準備で力尽きて適当に出たのに3位だったから合宿勢の実力の低下を感じた。こんなことを書くと完全に負け惜しみだろうと思われると思うのだが、実際、去年の参加者が全員いたら確実に10位以降くらいになってたと思う。去年オレンジ赤がゴロゴロいたのがおかしいという話もあるから、これが正常という話もあるかもしれない。閑話休題(使ってみたかっただけ)
SpeedRunの作問者はほとんどPenguinmanだったらしい。なぜこんなに問題を作れるんだ……。L問題(だっけか)面白かった。脳死BITで殴ってしまったが、ああいうタイプのDP問題は結構好き。M(だっけか)の、高速ゼータっぽいことをする問題は解きたかった……ああいうシンプル系の問題を解けないとかなり悔しい気持ちになる。
そのあとの講義は柿蝉でやった内容をしていると思っていたが、気が付いたら難しくなっていて理解できなくなっていた。

タイピング大会は楽しかった。Div1の2位という結果に終わったが、あれはしょうがないと思う。kaageのタイピング速度が一人だけ早すぎる。
ワードウルフも楽しかったが、もう少し時間を延ばしてもよかったかもしれない。同じデバイスを複数人で触ることを避けたかったため、認証コード制を導入したが、それによって話題が「失恋」の時に一人だけ「C++」でウルフ扱いされるという悲劇が起こっていた。あれは無理を言ったかもしれないと思っているが、仕方がなかったとも思っている。

終了後に運営3、4人で翌日のLT大会とかをどうするかという話になっていた。某の告知が遅いなどで人が全く集まらなかったのだ。結果、開始時刻を遅くするという案が出ていたが、Discordでの告知を行う時間が遅くなりすぎたのでそのまま決行ということになった。

2021年1月7日

LT大会はなんだかんだで何とかなった。当日朝になって「発表します」と言ってくれた人が2人いて、それで持った面もあった。とてもありがたい。特に塚本が1日でスライド作ってきたのは割とビビった。競プロerは基本的に話が長いので、アルゴリズムの説明をさせれば永遠に話し続けられると思う。LT大会がLong Talk大会になる危機であり、聞くほうが地獄になる可能性はあったが何とかはなるのかもしれない。
私のテーマはパ研杯の没問で、AuなんとかTreeを使う問題の解説だったが、実は使う必要もなかったうえに説明が下手すぎてぐだってしまったので、あれは失敗だったと思っている。今思うと話す内容は本当に無限にある。例えばこの記事を読み上げるだけで45分くらいは潰せるみたいだ。他にも、情報科学の達人の解説とかでも結構時間を使えたと思うし、そのほうが実のある話をできたと思う。パ研関係の最後のLTみたいなところがあったのに、かなり適当になってしまったのは後悔が残る。
LT大会では複数人が同じマイクを触ることになるので、毎回消毒をしようと思っていたが毎回となるとどうしても忘れてしまった。

昼後のパ研杯は、Writerとして前に座って宿題をしようとして結局順位表を見てしまう人をしていた。コンテスト運営をするといつもこうなる気がする。
直前にpenguinmanが問題視していたマラソンの配点を2400から1800にする判断が出されていたが、これは本当に正しかったと思うし、何なら1200でもよかった。
2人の参加者の方がマラソンで1300点を出し、800点をあまり解いていないのに上位に食い込んでしまっていたからだ。アルゴ部門の全完者が出ていなければ、完全にただのマラソンコンテストになるところだった。危なかった。
さて、問題の話をすると、まずPenguinmanが大量に問題を作っていてビビった(2回目)
全体的に良問度も高いし難しい問題が多くてなんでこんなに作れるんだ…となった。
自分が作った問題はとあるなろう小説から着想を得た。技術室奥のころに、ネタがないと作れないなーと思いこの小説を読みながら作ったときの問題だ。小説の中身はダンジョン前の土が主人公の話だった。何を言っているのかはわからないと思うが私もわからない。でも面白いので読んでみるといいと思います。この小説は1話完結型の小説で、毎回主人公がなるものと行く世界が変わるため、そのたびに世界観の詳細めな、それでいて大雑把な説明をしてくれる。これが問題作成に非常に都合がいい。
この小説から着想を得たシリーズ、本当はもう1問のほうが好みの問題だったのでそれを出したかったのだが、Penguinmanに別解法で瞬殺されたので出せなかった。許すまじ。
こっちの問題は500点として出したが、想定解を爆破され、更新した結果謎に難しくなった。本当はもう少し簡単だと思っていて、600くらいでは?と思っていたがPenguinmanの提言により800に上昇。結果それでよかったようだ。
問題名は、技術室奥のSegtreeの長い問題名のあれとか、「この問題は本当にひどい(ry」を見て、自分も一回作ってみたいと思っていたためにああなった。また、部長がレートを回収するという設定が非常にあのセリフと相性が良かったというのも理由としてある。

コンテスト中の運営業務は、充電コードが死んだ全列挙と、Wifiコードが死んだ中1君の救出作業を行っていた。中1君の救出時に、名札が役に立った。少し報われた気分になった。(他のタイミングで役立っている気配があまりなかったため)

最後に閉会式をして、片付けをして、合宿を終了させた。
表彰式の時、自分が運営で買うことを決定した(わけでは微妙にないのだが)景品を自分で貰うのはどうなのだろうな…と思うなどした。事前にAEが「下級生から巻き上げた賞品貰ってうれしいか?」と言っていたが、これは的を射ていたな…と思った。
実際、それよりも差し入れで貰ったお菓子のほうが嬉しかった。ああいう心遣い、自分はやったことがないけれどやられるとかなりうれしいからたまにはやっていこうかと思う。ありがとうございます。おいしくいただきました。
終了後に打ち上げとかしたいところではあったが、この情勢だから仕方がない。

終了後

終わってすぐに私が体調を崩したので少し焦った。これで感染していたとかなったら、事後処理が地獄のようなことになるからだ。
だが、結果的に感染者は出ていないので、合宿は感染リスク管理も含めて成功したといえるだろう。
東進の共通テスト同日体験模試の、掛けたというアリバイのために掛けられるアルコール消毒液を見た後で思い返すと、かなり厳重に感染対策をしていたことが分かるので、人事は尽くしたということができるだろう。

おまけ

当日の反省点云々について。
まず、運営には実は机を拭くシフトがあったのだが、誰もやらなかった。誰も、というのは私もやらなかったということだ。実際、必要ある?みたいなところがあった。あまり実現性のない計画は見直したほうがいいということを思った。
2つ目にして最大の反省点だが、名簿の管理について。
まず、名前、つまり個人情報を書いた紙をそこらへんに放っていたのはどうなんだろうかというところが、ある。これは受付のレイアウトが悪かったのではないかと思う。もう少ししっかりとした設備を作るべきだっただろう。
次に、そもそも受付シフトがかなり適当で、そこら辺にいる人がやる感じだった。これはよくなくて、何が良くないかというと誰がその場にいるかの管理がされていないことだ。コロナ禍の中で誰が何時から何時までどこにいたかを把握していないというのは非常にまずい話であったし、それと同時に、誰かが連絡なく来ていないとなった場合はその人とその人の親に連絡をする必要があったのではないかと思っている。筑駒がそういったことを全くしない学校だから感性が毒されているきらいがあるが、他人様の子供を預かっている以上、来なかったら連絡をするというのは当然の対応ではあったのではないかと思っている。実際、始まる前に電話をすることは考えていたのだが、シフトが混乱していて余裕がなかった。こういう大事な仕事を中途半端な形で投げ出すことになったのは当日の動きのシミュレーションが不完全だったことにあると思う。当日の動きを管轄する人間を初期の段階でしっかり決めておいたほうが良かったと思う。
なぜかは知らないが、私が結果的に当日の動きの管轄をしていたことは事実なので、反省点としてここに記し、来年以降の運営には改善を期待したい。

また、来年以降に注意したほうがいいところについて。
今年は、意見を聞いたのは某技術科教師と保健教諭2人だった。この3人には合宿終了後に無事終わったという報告をしている。こういうことをしておくと次回以降の開催もやりやすくなると思うので、来年以降の運営もこういったことはしておいたほうが良いだろう。

まとめ

1,5000字弱にも及ぶ長すぎる駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

振り返ってみると場所取りが終わった時点で大半の仕事が終わっている。仕事を早く終わらせると他の人が苦しんでいるのを高みの見物出来るし、トラブルが起こっても対応ができるようになるので、良いと思う。
今回はパ研最後の仕事になるだろうというのもあり、かなり気合を入れた仕事をした。前年にSegtreeに「来年もやれよ」と威圧されていたのもあり、できる限り最善の形での開催を目指そうとしていた。 自画自賛になるが、自分がした範囲の仕事に関しては、自分が自分に期待する仕事はすべてこなせたと思っている。(ただし名簿管理は除く)

他の人の分の仕事についても、レクの運営は分かりづらいという感想もあったようだが、全般的によかったのではないかと思う。コンテストは事故っていたが収拾つけられてたし良いのではないかな。全列挙のところは、いまだに返金処理されてないのが気になるところではあるがそれを除くと恙なく進行していたと思う。FreedomはFreedomだった。

来年は受験でたぶん手伝っている余裕とかはないと思うが、多少の相談にのることはできると思う。とはいえ、私ができるアドバイスは、会場運営と感染対策くらいしかなく、これも大した情報を持っているわけではない。運営アドバイスが欲しいのなら、今回コンテスト、レクをした72期、会計・情報管理全般をした全列挙に聞くのがいいのではないだろうか。

来年の運営は、今年の運営である程度経験を積んでいると思う。来年が宿泊再開になるかはわからないが、今年の経験を生かしてより良い合宿を開けるように頑張ってほしい。(来年もやれよ?)